君といる幸せ
それから律は、第二保健室へと向かった。
「あ、律先輩」
「柚…お待たせ」
既に来ていた柚姫は、紅茶を飲んで律が来るのを待っていた。
実は昨日、律はこの第二保健室の鍵を柚姫に渡していたのであった。
自分は卒業するから、ここの鍵は柚姫が好きに使って良いとプレゼントしたのである。
柚姫は待ちわびていた律が来たことに、喜びを感じていた。
「律先輩、卒業おめでとうございます!」
「ありがとう」
「これ…少しですけど、律先輩にプレゼントです」
「…何、これ?」
律は柚姫から箱を受け取った。
中身がわからず、律は不思議そうな表情を浮かべていた。