君といる幸せ




「みんな揃ってどうしたの?」

「今日は卒業式だっただろう?だから、皆でお祝いしに来たんだぜ?」

「そう。それはありがとう」

「おっ!律、このお菓子は何なんだよ?!お前女の子からのプレゼントは食べられなかったんじゃ!?」

「…淳平くんってそういうの見つけるの、本当に得意だよね…。それは特別…」

「特別って…。それにしても美味そうだな。なぁ、俺も食べて…」

「ダメ。俺が貰ったものだから、淳平くんにはあげられない」








律は柚姫から貰ったお菓子が淳平に狙われていることに気が付くと、お菓子の箱を蓋した。









「じ、冗談だよ…」

「………」








本気か冗談なのか区別がつけられない律は、疑いの眼差しで淳平のことを睨みつけていた。



すると突然、何故だかその場には似合わない笑いが起きたのであった。
それは、律と淳平のやり取りを見ていた奏大と創の笑い声だった。



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