君といる幸せ
「シスコンって…まさか…」
「そういえば、さっき雨宮花菜って言ってた」
「ま、まさか…」
「律様(冷酷王子)の妹?!」
野次馬達は声を揃えて叫んでいた。
そんな状況に、隼大はニヤニヤと一人笑っていた。
「そ、そんな…」
「わ、私たち、律様の妹さんだなんて、し、知らなくて…」
「あぁ!?知らないから何だっていうんだよ。妹だって知ってたら手を出さなかっただなんて、ふざけんな!」
「す、すみません!」
「誰だろうと手を出すことは……花菜?」
「りっくん、もういいよ。この人達をそんなに責めないで?りっくんがそれだけ言ってくれればもう十分だからさ、もう帰ろう?」
「花菜。……わかった。けど、俺はお前らのこと絶対に許さない。二度と俺や花菜の前に顔を見せるな」
そういうと律は花菜を抱き寄せたまま、教室を後にした。
その後、雨宮律に関する情報として花菜への溺愛ぶりが追加され、更に律ファンの女の子が増えたのはいうまでもない。