ＬＯＶＥＦＡＴＥ～理由～

部屋のドアがノックされ、

何事も無かったように俊ちゃんがドアを開けた




「遅くなってごめん」


そう笑い掛けて来るその笑顔を、

睨むように見てしまう




「――英梨？」


俊ちゃんはそんな私の様子がいつもとは違う事に、

少し戸惑っている



戸惑いながらも、
私に近づくようにゆっくりと歩いて来る





「俊ちゃん、蘭子ちゃんと付き合ってたんだ？」




反応するように、
俊ちゃんの足が止まった





「会話、聞こえた…」


涙が一気に溢れ出して来て、

俊ちゃんの姿が滲んで見えない