LOVEFATE~理由~
「――蘭子とは、
英梨と付き合う少し前迄付き合ってた。
1年くらいかな」
1年も付き合っていたんだ
全然、気付かなかった
「――それ違うでしょ。
私と付き合う前迄じゃなくて、
蘭子ちゃんが亮ちゃんと付き合う迄でしょ?」
「そうだけど。
けど、俺と蘭子はそんなんじゃなくて。
蘭子はずっと兄貴の事好きだったし、
俺は――」
「俊ちゃんはやっぱり、蘭子ちゃんがずっと好きだったんだ?
私は蘭子ちゃんの代わりなんだ。
蘭子ちゃんにフラれて妥協で私と」
「そんなわけないだろ。
俺、言っただろ?
俺はずっと英梨が好きだったって」
「今そんな事言われて、信じられるわけないじゃない!
出てってよ!!」
「英梨、なんで俺の言ってる事、信じないんだよ!
蘭子と付き合ってたのは、
形だけで。
付き合ってたって言っても、何もしてないし。
俺は蘭子を好きじゃないのに」
「もういいから、出てって!!」
私は耳をふさいで、
大声を出して泣いた