LOVEFATE~理由~
「――俺から話す」
そう言った倉木さんの方を見ると、
倉木さんは私ではなく目の前の俊ちゃんを見ていて
俊ちゃんもまた、倉木さんを真っ直ぐと見ている
「倉木から話すって、その言い方じゃまるで……。
もしかして…、二人デキてるとかじゃないよな?」
冗談っぽく俊ちゃんは口にしたけど、
表情はそれを半信半疑なのが分かる
「それは、違うかもしれない」
倉木さんがそう言った瞬間、
俊ちゃんがホッと表情を緩めたのが分かった
私は俊ちゃんのそんな表情を見る事が辛くて、
目をグッと瞑ってしまう
「――だけど、英梨ちゃん妊娠していて。
それが俺の子なんだ」
その言葉に、
ゆっくりと目を開いた