LOVEFATE~理由~
◇
暫くすると、ドアが開く音がして、
私は体を起こした
再び部屋に戻って来た亮ちゃんは、
コンビニでパンツだけじゃなくて、
おにぎりやお菓子や飲み物を買ってきてくれていた
「部屋、静かなのも落ち着かないよな」
亮ちゃんはテーブルに置いているリモコンで、
テレビをつけた
「ほら、英梨、BSでお前が好きなアニメやってる」
「亮ちゃん、私いくつだと思ってんのよ…」
点いたテレビに映るのは、
アンパンマン
私が幼稚園の頃、
とても大好きだったアニメ
その後も、小学生の間は観ていたけど
「俺にとって、英梨はいくつになっても、英梨だから」
亮ちゃんはベッドサイドに座る私の横に腰掛け、
私の肩に腕を回して自分の方へ抱き寄せた
そして、その手を私の頭に載せ、
自分の頭を私の頭にくっ付けて来る
亮ちゃんのそれは、
男性が女性にするようなものじゃなくて…
亮ちゃんが、一切私に対してそんなよこしまな気持ちがない事が伝わって来る
亮ちゃんにこうされていると、
凄く安心する――