LOVEFATE~理由~
「全てを話した上で、

おじさんに俺は蘭子との交際を認めて貰った」



「――そう」



きっと、私のお父さんも、
亮ちゃんと同じ気持ちだったんだ




だから、私のお腹に居た子をそうやって殺した亮ちゃんを許せたんだ




もし、私のお腹に居た子が俊ちゃんの子供ならば…



お父さんは、もしそんな風に流産させた相手が俊ちゃんじゃなく亮ちゃんだったとしても、

きっと、許さなかったはず




「――なんで、みんなあの子を嫌うのよ」



3年経った今もまだ、

お腹に居た子の事を思うと苦しくて悲しい




涙が溢れて来て、

もう亮ちゃんと話す事もなく顔を背けるように窓の外を見ていた




窓から見えて来るのは、
見慣れた町並み





私、今住んでいる細かい場所は、
まだ教えてないのに



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