LOVEFATE~理由~
「家族である蘭子ならば、
戸籍謄本の附票を英梨の分も取得すれば、
現住所を知る事くらい難しくはないだろ?」
私は家を出てすぐに、
住民票を今の部屋に移していた
そこから、分かったんだ
「英梨の両親や俊太には言ってないけど、
俺や蘭子は英梨がこの3年間どうやって生きて来たのか全く知らないわけじゃない」
“――3年振りに急に私に連絡して来て、
いきなり姉面しないでよ!
この3年間、私がどうやって生きて来たか知らないくせに!――”
私、蘭子ちゃんにそう言ってしまった
「英梨、蘭子はお前の事をずっと気に掛けていた。
それは、離れていても、連絡が途絶え会えなくても、
蘭子は英梨が可愛くて仕方ないんだよ」
「――うん」
「英梨、この離れていた3年間だって、お前は一人じゃなかった。
お前は一人じゃないんだからな」
私は一人じゃないんだ
そんな単純な言葉なのに、
胸が一杯で泣けて来る