LOVEFATE~理由~
past 7①
再び意識を取り戻した時には、
翌朝になっていた
開いた目を左右に動かし見える所には時計が無かったので、
正確な時間は分からないけど
すぐ横にある窓の外の明るさを見て感覚的に朝なのだと思った
「――英梨?」
泣いたのか眠ってないからか、
私の顔を覗き込んでいる母親の目は赤い
「英梨…目覚めて良かった……」
蘭子ちゃんは、安心したように泣き出している
今、私はベッドで寝ていて、
それが自分の部屋じゃない事は目を覚ました瞬間に分かった
此処が何処なのかも
病院に居るんだ
カーテンで私のベッドの周りは仕切られているので、
今居る病室は大部屋なのだろう