LOVEFATE~理由~
「嘘!
亮ちゃん、絶対知ってるわよ!
あんなにも動揺してる亮ちゃん、初めて見たから…。
英梨、俊太なの?
俊太にされたの?」
蘭子ちゃんはボロボロと涙を流し、
怒ったように嘆いている
「――違う」
「英梨!」
「蘭子ちゃん、煩い!
お母さんもそうだけど、出てって。
私を一人にしてよ」
布団を顔迄被り、
声を出して涙を流した
蘭子ちゃんが何かを言っているのが聞こえて来たが、
それ以上に私の泣き声の方が大きかった
もう、なにもかもがどうでもよくなって来た
私は大切なものを無くした
こんな事になるなら、
俊ちゃんに打ち明けなきゃ良かった
あの子が無事に産まれる迄、
俊ちゃんから身を隠して
今さらどう後悔しても、
失ったものは戻って来ない