LOVEFATE~理由~
◇
朝になり、窓を通しても、
外から蘭子ちゃんの声が聞こえた
私は、窓際に立ち、見下ろす
私の家と向かいの家を挟む道路
蘭子ちゃんだけじゃなくて、俊ちゃんも居た
「あんたのせいで!
あんたのせいで、私は親に亮ちゃんと別れさせられたのに」
蘭子ちゃんは泣いて、俊ちゃんを何度も叩いていた
顔や、体を
何度も何度も
俊ちゃんはそんな蘭子ちゃんに何も言えず、
黙ってそれを受け入れていた
ずっとずっと、蘭子ちゃんは泣いていた
俊ちゃんは、ずっと何も言わない
私は逃げるように、窓から離れた
もう此処には居たくない
もう見たくない