LOVEFATE~理由~

「今、休憩中なんだ…。
なら、少し時間ないかな?

10分でいいから話したい。
5分でもいいから」



「――え、でも」



「俺、どっかで時間潰して来るから、構わないっすよ。

そのまま、時間迄にスタジオ戻って来てくれたら」



篤君は倉木さんの方に、じゃあ、と頭を下げると、

私達を通り過ぎるように離れて行く





きっと篤君は、私と話しをしたいと言った倉木さんの表情が思い詰めたようだったから、

そうやって気を利かせてくれたのだろう



私も同じように、

倉木さんのそのお願いを断れないと思ったから



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