LOVEFATE~理由~
「そう。良かった。
蘭子、あの時俊太の兄貴と別れた事も言ってたから。
寄りが戻って、良かった」
倉木さんの表情は、
心底蘭子ちゃんの幸せを祝福している
完全に、蘭子ちゃんに対しての思いが吹っ切れているかは分からないけど
「倉木さんは、恋人とか居ないんですか?」
「あいにくバレンタインデーの今日も、
就活だし、午後からも予定は真っ白」
今日は、バレンタインデー
知ってはいたけど、
今の私にはその手の行事は関係ないから普通の日と変わらない
「あ、そろそろ時間だよね」
倉木さんは腕時計を見るとコートを掴み、
伝票を手に取った
本当にきっちりと、
10分だけみたい