LOVEFATE~理由~
甘えたい

喫茶店から出ると、
気温差で寒さを感じた




スタジオに戻る為ふらふらと歩いていると、

コンビニの前で篤君が煙草を吸っているのを発見




「未成年が喫煙したらダメなのに」


私の姿に気付いていない篤君の横にぴたりと並びそう言うと、

篤君は私の期待したように少し驚いてくれた




「あ、まりえさん?
もう終わったんすか?」


篤君は私が煙草の匂いが嫌いな事を知っているからか、

慌てて灰皿で煙草を揉み消していた




「うん。もう終わったよ」



今度こそ、倉木さんとはもう二度と会う事はないだろう



一度は結婚迄考えた仲なのに、
本当に希薄な関係



こうやって、この街でたまたま会うなんて、

それなりに倉木さんとは縁があるのかもしれないけど





「さっきの奴は、俺が前に聞いたまりえさんの話に出て来ますか?」



篤君には、名前は伏せてだが、
倉木さんとの出来事は全て話していた



多分、篤君は、倉木さんがあの例の家庭教師だと分かっているんじゃないだろうか?




「さぁ、どうだろ?

あ、私、スタジオ戻る前にコーヒーだけ買って来る」


そう言って、話を打ち切るようにコンビニに入った



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