LOVEFATE~理由~
「篤君、煙草吸うから、無理だよ」
そう言うと、篤君はクスクスと笑っていた
多分、私が断った理由が、
それじゃない事を彼は分かっていると思う
「俺、煙草はまりえさんに辞めろって言われても、
辞められないっすからね」
再び、篤君はベッドに戻って来た
ベッドが沈み、
背に篤君の気配を感じ、微かに煙草の匂いがした
「時間迄、泣いてていいから」
そう言って、私の髪を撫でてくれた
「――年下のくせに」
さらに、ボロボロと涙が溢れた
「その好きな奴と、
もう一回なんとかならないんすか?」
「ならないよ…。
けど、少し揺れてる…」
亮ちゃんから真実を聞き、
何かきっかけがあれば俊ちゃんとまたもしかしたらって、
心の底で思っている
二度と、私は俊ちゃんと付き合えないだろうと思っているけど
最近、それが“絶対”ではなくて
もし、私がやり直そうと言えば、
俊ちゃんは私を受け入れてくれると思うから
だから、もし私が――