LOVEFATE~理由~
「――蘭子ちゃん、俊ちゃんとは仲直りしたんだ。
亮ちゃんと別れる事になって、俊ちゃんを責めてたのを一度見掛けたから」
私が家出をすると決めた日
蘭子ちゃんは俊ちゃんを、
強く責めていた
“――あんたのせいで!
あんたのせいで、私は親に亮ちゃんと別れさせられたのに――”
「蘭子は今も俺を許してないよ。
それは、兄貴と別れた事なんかじゃなくて。
俺が英梨を傷付けた事が本当に許せないんだよ」
蘭子ちゃんのその思いに、
ますます蘭子ちゃんに言った私の先程の言葉が最低に思えて来る
「俺が、英梨を流産させて。
蘭子にしたら、妹をそんな目に遭わせた奴を許せる訳ないよな」
目の前のこの人に、
私はお腹の子供を殺された
もう大丈夫なはずなのに、
下腹部辺りがキリキリと痛くなって来る
「――私、俊ちゃんが憎いよ」
目に貯まる涙を感じながら、
睨み付けるように俊ちゃんを見てしまう