LOVEFATE~理由~
◇
今日の撮影現場は、
ハウススタジオ
それは何度か過去に撮影で来た事のある家で、
そう言う知っている場所だとわりとリラックスして仕事が出来る
今日も、すっかりと顔馴染みになった撮影スタッフの人達に挨拶をすると、
シャワーを浴びる
そして、今日の衣装であるセーラー制服に着替え、
メイクをして貰った
「社長、私が女子高生役って、そろそろキツくないですか?」
私はもう22歳
「そうか?
大丈夫だろ?」
そう言った社長の笑っている顔を見ていると、
本当に大丈夫だと思っていない事なんか安易に分かる
今から撮影に使うその部屋の隅に立ち、
私は成瀬社長と一緒に撮影が始まるその時を待っている
今日も、私のマネージャーとして来たのは、成瀬社長
この人は、私にこの仕事を辞めて欲しいのか辞めて欲しくないのか、
よく分からない
私と成瀬社長は、
仕事でしか一切会う事はない関係だから、
最近は頻繁にこうやって仕事を一緒にしているのだと思う
彼なりに、私の事を気に掛けてくれているのだろう
私が今、複雑だから