LOVEFATE~理由~

「おじさん、すみませんでした。
おばさんには、まだ謝れてないけど。

私、あの時、お腹に居た子は俊ちゃんの子供じゃなくて…。
私、俊ちゃんを裏切って」




「親父、違うんだよ!
英梨は、その男に無理矢理ヤられて。

だから、俊太を裏切ったわけじゃないんだよ」


私を庇うのは、亮ちゃん




何故それを知っているんだ?と亮ちゃんを見ているのは、

おじさんだけじゃなく、俊ちゃんも



亮ちゃんはあの雨の夜、

私と会った事だけは誰にも話してないんだ




「あの時、俊太の部屋に入った時。

お前の口から英梨が他の男の子供を妊娠してると聞く前から、
俺は、英梨が俊太以外の男とそうなった事を知っていた」




“――途中から私、嫌だって言ったのに!
辞めてって何度も頼んだのに、辞めてくれなかったの…。

私、初めてで、今も痛いよ……――”


倉木さんとそうなり、
雨の中、泣いていた私を見た亮ちゃんだから




“――英梨が他の男の子供を妊娠して…――”





俊ちゃんのその言葉を聞き、

私のお腹にその男の子供が居る事を許せなかったのだろう




だから、って、

やはり私は亮ちゃんに対して複雑な気持ちを抱いてしまうけど





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