LOVEFATE~理由~
おかえり
「指名、ありがとう。
まりえちゃん」
成瀬企画の事務所を出て、
そのまま私はホストクラブに来ていた
こんな日にホスト遊びもどうかと思うが、
今日しかないから
私がきたまりえで居るのは、
今日迄だから
「横、座るね」
ナツキはそう言って、
私の横に座った
香水の良い香りがして、匂いに釣られるようにナツキの方を見た
色気のある笑顔を浮かべている、ナツキ
相変わらず整った顔で、
見ていて怖いくらい
「何飲む?」
「――ドンペリで」
私が此処に来たのは、
約束を守る為
“――もし、まりえちゃんがその元彼と寄りが戻ったら。
うちの店に来て、
ドンペリでも開けてよ。
寂しい俺の客になって――”