LOVEFATE~理由~

「英梨?」


俊ちゃんはそんな私を受け止め、

少し驚いたように笑っている





「俊ちゃん、ただいま」




私は、やっと戻って来た



俊ちゃんの元に




俊ちゃんは、そんな私を高く抱き上げる




「ちょ、ちょっと、俊ちゃん…」


私は慌て俊ちゃんを見下ろすと、

俊ちゃんは笑っている




私がまだ幼稚園くらいの頃、

こうやって俊ちゃんによく抱き上げられた事を覚えている




あの時の私は小さく子供で、

そうされながらキャッキャッと笑って喜んでいた




けど今は、抱き上げられた際にちょっとスカートが捲れてしまったのが感覚で分かり、

少し落ち着かない




そして、大人になった今は





「俊ちゃん、大好き」


私を見上げる俊ちゃんに、
そっとキスをした



唇を離すと、俊ちゃんは恥ずかしそうに笑っている







・終わり・




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