色の雫 - The seven colors -
出会い - encounter "gray" -
―草原―
はじめに降り立った場所からヴォルトはあてもなく歩いた。言葉の通り、あてもなく歩いた。“色の雫”を集めるとしても、それが何処にあるのか分からないのだ。
「まったく……とんだヘマしてしまったよなぁ……」
ヴォルトは1人で嘆いていた。先の男—声だけだったが—に聞けばよかった、と思うヴォルトであった。
「……にしてもこの世界、本当に白と黒だけでなんだか目がおかしくなりそう……グレースケールってやつか?にしても、マジで……疲れた……」
2時間余り歩き続けていたヴォルトの目の前に大きな木が見えた。
「おっ、ちょうどいいや。少しあの木の木陰で休もう。」
ヴォルトが木陰に入ろうとすると、木の上の方で音がした。
ガサッ
「え?」
大きく木の枝が揺れた。刹那、その木の上から何かが落ちてきた。それはヴォルトよりも小さい《クモ》であった。が、小さいクモといえども、通常のクモより2倍、3倍は大きかった。幸いなところ、1匹しか落ちてこなかったようである。
はじめに降り立った場所からヴォルトはあてもなく歩いた。言葉の通り、あてもなく歩いた。“色の雫”を集めるとしても、それが何処にあるのか分からないのだ。
「まったく……とんだヘマしてしまったよなぁ……」
ヴォルトは1人で嘆いていた。先の男—声だけだったが—に聞けばよかった、と思うヴォルトであった。
「……にしてもこの世界、本当に白と黒だけでなんだか目がおかしくなりそう……グレースケールってやつか?にしても、マジで……疲れた……」
2時間余り歩き続けていたヴォルトの目の前に大きな木が見えた。
「おっ、ちょうどいいや。少しあの木の木陰で休もう。」
ヴォルトが木陰に入ろうとすると、木の上の方で音がした。
ガサッ
「え?」
大きく木の枝が揺れた。刹那、その木の上から何かが落ちてきた。それはヴォルトよりも小さい《クモ》であった。が、小さいクモといえども、通常のクモより2倍、3倍は大きかった。幸いなところ、1匹しか落ちてこなかったようである。