色の雫 - The seven colors -

「うわっ！なんだよコイツ！」

ヴォルトは慌てながらも横に置いていたクレイモアを構えた。

「ようし……鍛えた成果見せてやるッ！せやっ！！」

ヴォルトは剣を目の前にいる色獣に向かって勢いよく振りかざした。クモの色獣は斬られた部分が頭だったため、相当なダメージを受けたようだ。

「もう1回……せりゃ！」

《クモ》は ヴォルトの2撃で姿がなくなった。
　
「ええ〜……コイツたぶんゲームの中でいうザコってやつだなぁ……」

ヴォルトが拍子抜けし、余りの弱さに少しの自信を得ていた。が、

ガサガサッ！

今度はヴォルトよりも大きなクモの色獣が木の上から落ちてきた。否、降りてきた。今回の《クモ》も先のものとは大きさは余り違わなかったが、やはり1まわりは大きい。どうやらさっきの《クモ》の親のようだ。しかも、次々とクモ達は落ちてきて最終的にはヴォルトは5体の《クモ》に囲まれてしまった。