色の雫 - The seven colors -
「さあ行きましょう、おじいさん!!」
2人は再び歩き始めようとした。ちょうど山肌に割れ目があり、山の内部に入れるようになっているところまで来たところであった。
ずぶり、と何やら嫌な音がした。それと同時に隣を歩いていた老人が急に力なく倒れた。
「……え?」
ヴォルトは全くその現状を理解できなかった。しかしそんなヴォルトを置き去りのまま老人の後ろにいる人物から声が漏れる。
「イレギュラー因子は早々にリタイヤしてもらおう。」
「お、お前は……」
ヴォルトはすぐさま鞘(さや)から剣を引き抜き、そして身構えた。向かい合う相手は老人と同じ服装、否、同じ色をしていた。しかし違う点がひとつ、盾とレイピア(所謂、片手剣という種の剣)を持っていた。
「おじいさんに何をした!?」
「ん〜?君は……そうかそうか……」
ヴォルトを全く無視するように話す《橙》。そしてそのまま老人をまるで踏みつぶした虫の残骸を見るような冷酷な目で見た。
「さっさと死ねばいいものを……まだ生きていやがったが……」
老人は微かに手を動かした。するとそのまま《橙》は遠く彼方に飛ばされた、いや、飛んでいった。
「この世界に同じ色は必要ないんだよ!!お前は昔の勇者!!既に終わってんだよ!!さっさとリタイヤしちまいな!!」
2人は再び歩き始めようとした。ちょうど山肌に割れ目があり、山の内部に入れるようになっているところまで来たところであった。
ずぶり、と何やら嫌な音がした。それと同時に隣を歩いていた老人が急に力なく倒れた。
「……え?」
ヴォルトは全くその現状を理解できなかった。しかしそんなヴォルトを置き去りのまま老人の後ろにいる人物から声が漏れる。
「イレギュラー因子は早々にリタイヤしてもらおう。」
「お、お前は……」
ヴォルトはすぐさま鞘(さや)から剣を引き抜き、そして身構えた。向かい合う相手は老人と同じ服装、否、同じ色をしていた。しかし違う点がひとつ、盾とレイピア(所謂、片手剣という種の剣)を持っていた。
「おじいさんに何をした!?」
「ん〜?君は……そうかそうか……」
ヴォルトを全く無視するように話す《橙》。そしてそのまま老人をまるで踏みつぶした虫の残骸を見るような冷酷な目で見た。
「さっさと死ねばいいものを……まだ生きていやがったが……」
老人は微かに手を動かした。するとそのまま《橙》は遠く彼方に飛ばされた、いや、飛んでいった。
「この世界に同じ色は必要ないんだよ!!お前は昔の勇者!!既に終わってんだよ!!さっさとリタイヤしちまいな!!」