色の雫 - The seven colors -
「おじいさん?あぁ、あのジジイか。やつは消えたよ。ちゃんと僕の言ったようにリタイヤしてくれたみたいだね。橙の勇者は僕1人だけで充分だ。」

クククと笑う《橙》。その凶悪な笑みをものともせずアッシュが聞き返す。

「橙の勇者!?まさか……!?」

「そうさ、僕はパレットナンバー6、橙の勇者コーラル!」

コーラルと名乗った男は続ける。

「ところでそこの……赤い君。今フィアルドマウンテンって言わなかったかい?」

コーラルはアッシュに向かって言う。目は先と違っていたって普通な目だった。

「あ、あぁ……確かに言った。」

「フィアルドマウンテンか……確かにいい名前だ。」

「何が……言いたい?」

返事したのはヴォルト。コーラルは至って平凡に答える。

「いや、フィアルドマウンテンてのが正しい名前になったんだと思ってね。この世界の人間はこの山をこういうんだ、死の山と。通称……デスマウンテン……」

これを聞いたヴォルトはハッとした。
デスマウンテン、だと?どこかで聞いたことのある名前だが……あっ!!
思い出してヴォルトは恐怖した。


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