刹那の笑顔
その言葉を聞いた瞬間、遼誠がピクッと反応する。
「………がう…」
「え…?」
「ちがう…。
違うんだ!
刹那は関係ないんだ!
刹那を追い詰めないでくれ!
俺が悪いんだ!
俺のせいで、刹那が苦しんでるんだから!」
遼誠ははきだすように言うと、教室を出て行った。
みのりはキッと刹那を睨むと遼誠の後をついて行った。
「これからは私が側にいるから、坂下さんは近寄らないでね。
あんな風に遼誠が言ったのは、ただの気休めだからね!
本気にするなよ!」