刹那の笑顔
刹那のその言葉に、刹那の服を掴んでいた手がビクッと動く。
「う、うるさい!!!!
違うわ!!!
私は誰からも好かれているわ!!
みんな、わたしのことを好きだと言ってくれる!!!
私は坂下さんみたいに寂しい人じゃない!!
男の子だって好きになってきたのは向こうよ!!
私が悪いんじゃない!!!
違う!嘘ばっかり言わないで!
あんたなんか、消えればいい!
あんたが、消えれば全て幸せになる!
私は、あんたを消して遼誠を幸せにするって、決めたんだもの!
私は1人ぼっちなんかじゃない!!
私には遼誠がいるもん!!!
あなたを消せば、私の元に遼誠は帰ってくるんだもの!!
これは、遼誠を幸せにする恋愛ゲームなんだもの!!!
私は勇者。
あなたは悪役。
悪役は、勇者にやられるのっ!
さようならっ!」
みのりは感情に全てを委ねて力任せに