刹那の笑顔
「いい加減…本当のこと言えよ…!」
その今までに見たことがないような目で、睨みつけられたみのりは震え出す。
「だ、だって…
遼誠の想いに最初、答えなかったくせに…
後から好きかもとか言ったりして…
それでもって、遼誠をたぶらかしたりするから、遼誠が苦しんでるし
あいつのせいで、遼誠は私をちゃんと見てくれないし…
全部、あいつがいけないんじゃない!
あいつがいるから、みんなを苦しませてるんだもの!!!
私は…私はっ!
ただ、遼誠が振り向いてくれれば!!それで…それで良かったのに!!!」
「だからって……
俺は刹那を殺せなんて言ってない!!
そんなもの、望んでない!!!
お前は自分の幸せのために刹那を殺した!
お前は…自分のためなら……
誰を傷つけようと…何とも思わねぇんだな。
だけど…俺は思う。
お前は本当に俺のことなんか好きじゃないっ!!!
ただ、刹那が俺に…クラスメイトに好かれ始めているのが、悔しかっただけだ!
好きとかじゃない!
羨ましいだけだっ!!!」