刹那の笑顔
そんな激しい口調で言われ、みのりは更にビクッと震えて……
「ごめん…なさい…
遼誠……
わ、私が…坂下さんを…屋上から…突き落とした…。
ごめんなさい…」
みのりは本当に肩を震わせて泣き出した。
遼誠はそんなみのりを見て、みのりの手を払い冷たく言い放つ。
「刹那の過去、悲しみ、苦しみを知らない奴が、苦しんでるなんて簡単に言うんじゃねぇ…。
泣いて謝るぐらいなら、刹那の意識を返せ…。
もう、2度と俺と刹那に近寄るな…。
そして、自分の行動を…行いを考えろ」
遼誠は薄暗く冷えた廊下に消えて行った。
消えかかっていた廊下の電気がチカチカ点滅し始め…消えた。