刹那の笑顔
それを見た遼誠は、少し気に食わなかった。
「全て、あいつのせいにして……
はい、わたし関係ないです。
なんて、綺麗事言わせねーぞ?
そりゃあ、お前らの彼氏を取られた憎しみは分からなくもない。
だったら、お前ら1人1人でちゃんと言えよ。
そうやって、弱いやつほど群がるんだ。
そうして、みのりを先頭にして群がってたのは誰だ?
まぎれもなくお前らだろう?
急にしらばっくれんじゃねぇ。
さっきも言っただろうがっ!
先生にも言われたからとか、調子乗ってんじゃねぇよ。
それに、今更立場が逆転したからって、急に偉そうに…
はっ、ふざけんな!
刹那のことを突き飛ばしたの誰だよ!!
全部、お前らのしたことなんて、刹那から聞いたよ。
ふざけんなよ!!
お前らだって、同罪だ!人殺しだ!
いい加減黙れ」
遼誠の厳しい言葉に口をつぐみ、黙る取り巻きの女子達を冷ややかな目で見る遼誠にみんなは、少しゾッとした。
こんな、冷ややかなことを言う遼誠は初めて見たからだ。