刹那の笑顔
遼誠は保健室のベッドに刹那を置く。
そして、刹那の顔を見る。
今は穏やかな顔をしていた。
「なんでなんだろーな…。
お前は、いつからこうなったんだ?
もしかして、毎回毎回この日に怯えてたのか?
…でも、何に?」
すると、刹那が軽く目を開け始める。
「刹華……?」
遼誠が聞いたことが一度もないほど優しい声が保健室に響く。
それにびっくりしながらも遼誠は、声をかける。
「目……覚めたか?」
その声を聞くと、刹那は目を見開く。
「あっ、泉山君!?
ごめんなさい!
失礼しました。
今の忘れてください」
と慌てて弁解する刹那を見て
「………無理。
だって、俺お前の大事な秘密知ってるから」