刹那の笑顔

って、俺なに考えてんだ?


考えていたことを飛ばそうと頭を振っていると先生が近づいてくる。


「あー、泉山。







悪いんだが坂下の宿題プリントを届けてくれないか?


今日、休んだから」


「なんで、俺なんすか?


先生が行けばいいじゃないですか」


「いや、えーとな、その…





アレだ!アレ!






唯一坂下と話していたからな。


あと、あのこと知ってるのお前だけだからな。


なっ!頼むよ!!!」


先生が何かをごまかすように言う。


「なーんか、怪しい…。

まぁ、いいや。
分かりました。



先生も大変なんですよね。

でも、坂下の家知らないんですけど…?」

「物分りがよくて、俺は嬉しいぞ…!

そう!俺は忙しいんだ!



場所のことは、心配すんな。



ほら、地図だ!




行けばすぐに分かる。





仰天して、倒れんなよ。


先生の意味不明な言葉に疑問を抱きつつ、遼誠は刹那の家に向かうことになった。

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