刹那の笑顔
一瞬、お父様はキョトンとした顔をしたが
「あぁ、あれか…。
気にするな。
それは、俺も言い過ぎた。
すまない。
それよりだな…、刹那のことなのだが…
刹那をお前に任せようと思う」
急な言葉に戸惑う遼誠。
「え?」
「だー、ったく!
いいか、
今までお前の生い立ちについて、何も知らずに否定してきた。
だが、お前は様々な困難、苦しみを乗り越えてきたと分かった。
だから、お前のことを少し信じてみようと思ったのだ。
1ヶ月やる。
この1ヶ月の間で、刹那の記憶を取り戻してみろ」