刹那の笑顔
「これから、言うことは勝手な憶測よ。
遼誠君、あの事件が起きる前メールの着信音が流れたはずよ。
その時、誰といたかしら?
私の予想では、みのりっていう子じゃないかしら?
その子に、スマホを見せなかった?
」
遼誠は事件当日の記憶を呼び戻す。
「……そうです。
確かに、着信音が鳴りました。
振られて傷付いてた俺はまだ、そのショックから立ち直れていなかったんです。
それで、みのりにスマホを見てもらいました……。
そしたら、みのりが
『あ、なんかどーでもいい宣伝のやつだったよー!』
と言ったので、捨てていいと言ってしまいま…した」