刹那の笑顔
「じゃあ、テンションが上がったところで…本題に入るよ。
刹那…、聞いてスッキリするかどうかは分からない。
後悔するかもしれない。
それでも、聞く?」
遼誠は急に真剣な顔をして刹那に問う。
「当たり前よ。
わたしは、ずっと記憶を取り戻したかったんだもの。
どんな過去だって受け入れてみせる」
刹那は強い眼差しで遼誠を見る。
遼誠は刹那の近くの丸椅子に座る。
その一切濁りのない瞳を信じて遼誠はゆっくりと口を開く。