刹那の笑顔
「わたしの大事なっ!!!
妹がっ!!!!」
泣き叫び座り込む。
そして、取り乱したのか髪の毛をグシャグシャにしながら、悲鳴を上げる。
どんなに泣き叫んでも、美乃梨はビクとも動かず、虚ろな目で刹那を見つめるだけだった。
その虚ろな目が更に刹那を苦しめる。
どんなことを言っても、この女には届かない…!
一生、刹華の苦しみが分かるはずがない!
すると
美乃梨の隣に中美みのりが現れた。
みのりには、まだ正気があった。
そのみのりの姿を見て、刹那の心に大きな憎しみが生まれた。