刹那の笑顔
「な、なんで…刹華がここに…?」
すると、透明のガラスの様な細い声で
「ダメよ…。
刹那の手は、人を殺す手じゃない…。
痛めつける手じゃない…。
人の手は、生かす手なの…。
ねぇ…
生きて?
ここに居ては、ダメ。
思い出したでしょう?
全てを…。
だから、
わたしの分まで、たーくさん生きてよ…。
わたしは、事故のせいで死んじゃったけど…
まだ、刹那は生きてる…
でしょう?
刹那には、たくさんの愛してくれる人がいるよ?
それに、わたしのせいで感情を捨てないで?
わたしのせいで、刹那を束縛してしまうなら…
わたしは嫌。
刹那は、自由なの…。
わたしにとらわれないで?
わたしは、刹那の本当の笑った顔が見たいなぁ」