刹那の笑顔
先生の言葉を遮るように、クラスの女子が一斉にブーイングをする。



「えーーーーーーー!!」


「坂下さんってー?無愛想だし?無口だからダメなんじゃないですか??」


「違う人がいいと思いますー!!」


「もっと、泉山くんをサポート出来る人がいいと思いまぁーす!」


「みんな!!そうだよね?」


女子全員がうなずく。


「お前ら……」


ガタンッ


先生が困っていると、いきなり頬杖をついて転校生を見ていた坂下が立ち上がる。


「「「!」」」


すると、クラス中が一気にシンッと静かになる。



ブーイングをしていた女子も肩を縮めて坂下の方を見る。


「初めまして、泉山君。



わたしが、学級委員の坂下刹那です。


よろしくお願いします。






そして、先生。



席を変えてもらっても、構いません。


席を変えてもらっても話をすることは可能ですし、何かあればクラスみんなで助け合えばいいと思います」


「そうか、、、。


悪いな、坂下。



じゃあ、えーとそうだな…」



その時、1人の女子が自信満々に手を挙げて立ち上がる。



「はいはーい!先生ぇ!


そこはこのクラスのムードメーカーのあたしが適任だと思いまぁーす!





ねぇー?みんな、そう思うでしょー?」


すると、みんな頷き賛成する。


「分かった分かった。

分かったから静かにしろ。
周りは授業やってるんだから。


泉山、中美の隣に座ってくれ」


その女子に負けたかのように先生はため息をつき、遼誠に指示を出す。


「はい」

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