刹那の笑顔
刹那の体は、簡単に吹っ飛んで行った。
しかし、刹那はすぐに立ち上がるとみのりやみのりの取り巻きの前に立って言う。
「痛いな…
そんなことするってことは、図星ついちゃったってことだよね?
じゃあ、ごめんなさい。
わー!
みのりさん、すごいなー。
羨ましいー。
泉山君とのデート楽しんでー」
刹那は制服の汚れを軽く叩いて落とし、教室から出て行く。
すれ違いさまにトイレに行っていた遼誠が戻ってくる。
遼誠は、この雰囲気に違和感をすぐに感じとる。
遼誠の姿を見つけたみのりは、遼誠のもとに近寄り泣き始める。
「遼誠ぇ……、
坂下さんにいじめられたよぉ……」