刹那の笑顔
「気にすんなって!
平気だから…さ?」
優しく言い、刹那の体を引っ張る。
トサッ
身体を元に戻させて肩に抱き寄せると、そっと抱きしめる。
「で、でも……!」
刹那は必死に離れようとする。
「刹那が俺を頼ってきて嬉しかった。
ありがとう」
遼誠は嬉しそうに笑う。
「お礼を言うのは…わたしだよ。
でも、それとこれとは…」
刹那はその間安堵と不安が混ざりながら、抱きしめられていた。
その後の刹那のした悪い予感は、的中した。