刹那の笑顔
「あんた達って、隙ありすぎ……。
バカみたい。
わたしがそんなこと分からないとでも、
思ったわけ?
上から、少し水が垂れていたのよ。
やるならもう少し、真面目にやったら?
せめて、わたしが気づかないくらい完璧に。
わざと引っかかってあげたのよ。
だって、昨日のデートのお邪魔をしてしまったんですもの!
そりゃ、嫉妬するわよね?
それに、コレで気付いちゃったら可哀想かなと思ったわけ。
気づいちゃってて、ごめんなさいね」
そう、刹那がした動作はカメラを使って、みのりたちの写真を撮ったことだったのだ。