僕らの恋に永遠の名を。
「大丈夫か?」
後ろから包むように抱き締めてくれる。
やっぱり、私が先輩といたら、迷惑になるだけじゃん。
関わっちゃ、いけない人だったんだよ。
…そんなの、知ってるよ。
だけど、。
「大丈夫、です」
「…なに泣いてんだよ。そんな怖いことされたのか?」
「カッ、ター……」
私がそれだけ言うと、先輩は、言葉の意味を理解したのか目を見開いて驚いた表情をした。
「まじ?俺のとこまで見えなかった」
どうしよう。
涙止まらない…。
温もりが消えたと思ったら
先輩が立ち上がって、ティッシュを取ってくれてた。
「ほら」
「あ、りがと、うございます…」
はぁ…落ち着かなきゃ。
柊ちゃんがいなくなったら、先輩とは、もう関わらない。
愛先輩は、先輩のこと、あんなに思ってる。
「チッ」
「?」
突然、先輩が舌打ちをし、私の手を取ると立ち上がった。
まだ、部屋の前ではあの人たちの話し声が聞こえるのに。
「せんぱ…」
ガラガラっ
私を引き、容赦なくドアを開け放つ。
その瞬間、外にいた愛先輩たちが驚いた顔をした。
そんな人たちに、先輩はいった。
「お前らがそんなやつだと思わなかった。
こいつに一切近づくな」
「「…!」」
ゆっくりと歩きだす。
『こいつに一切近づくな』
…、なんだか、ドキッとしてしまった。
『あず、カッコよかったね、先輩』
手を繋いでるからか、びっくりした。
急にした柊ちゃんの声に驚きながらも、少し安心した。
『そうだね…』
『落ち着いた?』
『うん、大丈夫、ありがと』
「ついたぞ」
「え?」
今度は、先輩の声に驚く。
気づけば、私は自分の教室の前にいた。
「時間ねぇけど、ちょっとくらいなら食えるだろ?」
あ、お昼、まだだった。
「あ、はい…」
「じゃあな、俺は南センセんとこ行かなきゃだから」
「はい…」
ぽんっと、先輩は私のあたまに手を置くと微笑んだ。
「俺がいるから、あいつらにビビったりすんなよ」
「…!」
夢、のなかにでもいるのかな。
ぽーっとした状態から目覚めたとき、先輩はもちろん、いなかった。