僕らの恋に永遠の名を。

キーンコーンカーンコーン…

「エミー、おべんと一緒食べよー!」
「いーよ!カナ呼んでくる!」
「はいよー!」

4時間目が終わり、お昼の時間。

あちこちで、色んな人の名前が飛び交うけど、
私の名前が呼ばれることはない。

友達なんて呼べる人、いないし。

そんな私は、今朝のコンビニのパンを持って、居づらい教室から出る。

私が向かう先は…

カチャ
ドアノブを捻ると、お馴染みの音がした。

「また来たのか」

中から、智兄の声がしたのを確認して、中に入る。
「うん」

ここは、第二資料室。
ここのカギの管理人は、智兄で、大抵の場合ここに来ると、智兄は次の授業の教え方とか、考えてる。

「俺も昼飯にすっかぁ…」

うーっと背伸びをする智兄の後ろから、パイプイスを取る。
この教室には、囲うように、資料が置いてある棚があって、真ん中には丸い机。(智兄持参)

そして、パイプイスがいくつか立て掛けられている。
智兄がいる隣に、パイプイスを置いて、座る。

「おい、なんか付いてるぞ」
「え?」
智兄が私の前髪辺りを見て言った。

「見えないよ。取って?」
「しょーがねーな」

と、顔を寄せて来る。
そのときだった。

キィー…、
「先生ー、提出ぶ…」
「…!」

この声、二階堂先輩!

後ろ向いててもわかる。
急に、朝のことでまたドキドキしてきた。

「…邪魔してごめんさーい…」
キィ、扉の向こう側に引っ込む先輩。
…邪魔ってなんだろ…?
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