0<X≦2人の王子様
★はじまりのはじまり
私、高校一年の
佐久間菜花(さくま・なのか)。
今日も朝っぱらから、
うるさいクラスの女どもに
イライラしてます。
「あっ蓮くんだ!」
「今日もカッコイイ!」
「寝癖かわいい」
「ねっ挨拶してみる?」
「蓮くんこっち見て!」
私の学校では、
真行寺蓮という男が大人気。
女子たちは
毎朝毎朝飽きもせず
彼の登校シ―ンに大騒ぎする。
私の四人の友人たち
(みか・さとみ・あかり・かのん)
も例外ではない。
「ったく…ばっかじゃない?
あんたらどんだけヒマなのよ」
思わず溜息がもれる私に、
友人らが言い返す。
「なんで!カッコイイじゃん」
(みか)
「そうだよ!
なんで騒いじゃいけないの?」
(さとみ)
みんなの言葉に呆れる私。
「あんな奴、芸能人の弟だから
人気あるだけでしょ?
みんなアイツの兄貴と
お近づきになりたくて
媚び売ってるだけだって」
そう、彼の兄、真行寺翔は
今ノリにノッている
アイドル声優。
その抜群の歌唱力と
素晴らしいルックスから、
腐女子のみならず
ライトな層にまで
万人受けし、
最近は役者としても
活躍している。
「まあ兄貴目当てってのは
あるかもね―でもさあ、
そんな嫌な言い方しなくても
いいじゃん」
(あかり)
「私は翔様より
蓮くん派だけどな―」
(さとみ)
「私も蓮くん派!
芸能人の弟であることは
私には関係ないもん」
(かのん)
「私は別に、
みんながどっち派かなんて
全く興味ないし。
ただ
アイツ目当ての女子たちが
うっるさくて
かなわないんだよ!
朝だけならともかく、
昼休み仮眠してるときまで…
もううんざり!
せめて真行寺と
違うクラスだったら…」
「まあ
たしかにウルサイけど、
いい加減なれなよ」
(さとみ)
「そうそう、こればっかりは
仕方ないって」
(みか)
私の学校生活は
毎朝毎朝、
こういった愚痴から
始まるのが
常なのであった。
佐久間菜花(さくま・なのか)。
今日も朝っぱらから、
うるさいクラスの女どもに
イライラしてます。
「あっ蓮くんだ!」
「今日もカッコイイ!」
「寝癖かわいい」
「ねっ挨拶してみる?」
「蓮くんこっち見て!」
私の学校では、
真行寺蓮という男が大人気。
女子たちは
毎朝毎朝飽きもせず
彼の登校シ―ンに大騒ぎする。
私の四人の友人たち
(みか・さとみ・あかり・かのん)
も例外ではない。
「ったく…ばっかじゃない?
あんたらどんだけヒマなのよ」
思わず溜息がもれる私に、
友人らが言い返す。
「なんで!カッコイイじゃん」
(みか)
「そうだよ!
なんで騒いじゃいけないの?」
(さとみ)
みんなの言葉に呆れる私。
「あんな奴、芸能人の弟だから
人気あるだけでしょ?
みんなアイツの兄貴と
お近づきになりたくて
媚び売ってるだけだって」
そう、彼の兄、真行寺翔は
今ノリにノッている
アイドル声優。
その抜群の歌唱力と
素晴らしいルックスから、
腐女子のみならず
ライトな層にまで
万人受けし、
最近は役者としても
活躍している。
「まあ兄貴目当てってのは
あるかもね―でもさあ、
そんな嫌な言い方しなくても
いいじゃん」
(あかり)
「私は翔様より
蓮くん派だけどな―」
(さとみ)
「私も蓮くん派!
芸能人の弟であることは
私には関係ないもん」
(かのん)
「私は別に、
みんながどっち派かなんて
全く興味ないし。
ただ
アイツ目当ての女子たちが
うっるさくて
かなわないんだよ!
朝だけならともかく、
昼休み仮眠してるときまで…
もううんざり!
せめて真行寺と
違うクラスだったら…」
「まあ
たしかにウルサイけど、
いい加減なれなよ」
(さとみ)
「そうそう、こればっかりは
仕方ないって」
(みか)
私の学校生活は
毎朝毎朝、
こういった愚痴から
始まるのが
常なのであった。