0<X≦2人の王子様
「えっそっか…わり…
オレ今そんなに
変なことしたか???」

「そりゃあ恋人どうしじゃ
あるまいし、
普通は
頭ポンポンとかしないから」

「そうか………
あ、そろそろ教室に戻ろうぜ」




その日の放課後、
菜花はまた
一人で家路を急いでいた。


(私いっつもいっつも
一人で帰って、
これじゃまるで
友達いない人じゃん…

でも最近あかりたち、
真行寺のことで
うっとうしいんだもん…
一緒に帰りたくない…)


「佐久間か??」
また突然声をかけられる。
この声は確実に……

「生徒会長??」
やっぱりそうだ。
生徒会長だ。



(ていうかこの人も、いつも
一人で帰ってんのかな…
まさか友達いないんじゃ…

いや………私ったら
生徒会長にたいして
なんて失礼なことを…)



「佐久間はいつも
帰りはこの時間か??」

「まあ…はい。
私、せっかちなんで
友達より自分の時間を
優先させちゃうんですよ」

「あ―君もそうなのか。
僕もそうだ、
友人に待たされるのは
イライラする」
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