初めての恋が終わるとき
駅から出ると
冷たい風が吹いてきて、頬を掠めた。
「さむっ」
冬ってこんなに寒かったっけ?
那尋の温もりにどれほど暖められていたかを改めて知らされた。
はあっと冷えた掌に向かって息をはいた。だが、むしろ虚しく寒くなるだけで…
だからついでに手を擦ってみた
でも、
「やっぱ、寒い」
そう思って顔を上げると、いつの間にか店の立ち並ぶ街中へ来ていた。どの店もイルミネーションが輝いて、キラキラと綺麗に光っていた。