ただあなたに逢いたくて
「「ただいまー!!」」
やっと帰ってきた。
「えっと、和海は…。」
母さんが俺と和海を交互に見て
「こっちだ!」
え。すげーー。今日は分かったのか。
「母さん。なんで分かったのかよ!」
「だいたい和海はそんな言葉言わないし。それにあんたの方が焼けてる。」
母さんは自慢げに言った。
「あれー?てか泉。あんた今日は服汚くないわね。野球しなかったの?」
姉ちゃんが首をかしげて言った。
「まー…な…。」
「なになにーー?もしかしてあの噂の子といたのー??」
姉ちゃんはニヤニヤしながら俺の顔を覗きこんだ。
「噂の子って?」
和海が突然話に入ってきた。
「泉が気になってる子!」
和海はへぇーと言いながら麦茶を飲んでいた。
「別に気になってない!俺はいずみのことが好きなんだよ!」
母さんと姉ちゃんはポカーンとしていた。
って、俺なにいってんの?