水がすべてなの
水1
「……どこだ…ここは…」
僕はうっすらと目を開いた。
ぼやけてて、よく見えなかった。
ただ、何か暖かいものに包まれているという感触は持つことができた。
「……悠くん…」
……僕を呼んでいる…。君は誰…?
「…貴方は…私を救い出してくれた…だから今度は…私が貴方の手を引っ張るから…!!」
あぁ…この声…僕が好きな声…。
凛とした、綺麗な声……。
「……──先輩…。」