俺とアイツといとこ殿!
「結界の中にいる僕らは多分攻撃されないけど敵は斎藤なのか、狙撃手なのか、もっと違うナニカに繋がるものなのか、僕が一人で出たら何事もなければ帰れるだろうし、あればルカに伝えなきゃと思ってね。」

そんなことを考えてたのか傷心ハートじゃなかったのな。

いやそれもあったんだろうけど。

「そ・・それで何があったんだよ」

「いきなり狙撃された。マンションから出た瞬間ね。」

「まじか。」

「流華が持たせてくれたものが弾いてくれたけどね。」

「そっか。まあ撃たれたあとなかったしな。」

「人目が気になるというのもあって少し行った袋小路になってる場所まで歩いた。」

「誘い出したのか?」

「まあすぐに報告に戻ろうかとも思ったんだけど首輪をつけて視てみたら・・もう四方八方人がうじゃうじゃいたよ。」

「なるほどな?」

「だけどさ僕は攻撃系スキルはないから・・呪術で縛りを強化したもので対応したり昏睡させたりして倒してたんだ。で・・・視えるやつらはそれである程度減ったしどっか散っていったんだけどね。」

「ゴリラか?」

「あいつは視えなかったし・・一旦首輪をとって体術にもっていくタイムロスで僕は捕まってしまった。」

ああ。なるほどなあ・・

視えるやつはいけたけどアイツは視えないもんな体術も使うし。

「それで何でおっさん担いで帰ってきたんだよ。」

「僕は捕まったのは最初身体だった。他の狙撃系のやつらを縛ってたら逆にいきなり縛られた。」

「それで動けなくなったのか?」

「まあ情けない話だけどね。話はできたしゴリラと少しね。」

情けなくなんか・・ねえよ。聞いてる俺はもっと情けないじゃんか。

「他にも視えないゴリラ以外の奴に縛られてゴリラには変な術式で体の内部から攻撃されて大分動けなくなった。」

大筋はあってるけど一人わからなかったんだな。俺らは。

「複雑な事をいうようだけど流華がいうように左翼という御霊ってのと僕の心ってのと身体ってのに3個分けたとして僕は心と動かない身体だけが残った。」

うわーやだな。でもあのおっさんはすげえ仕返しされてたぞ。

「どうやってじゃあマンションに戻ったんだよ護符か?」

「話せるっていったでしょ。詠唱はできるんだよ。印は組めないけど。だから文字術式を発動させてそばに落ちてた手掛かりをもって僕は・・」

「移動術式でマンションか、部屋の前に戻ってきたのか。」

流華はそういった。移動術式??こいつが?

「ふふ。流石だねえ。知ってたの?」

「いや。知らなかった。細部は報告と違うゆえ。だが私がそうだったとしても移動術式を使う」

「護符は??」

「流華も言うように僕は御霊なんて抜くような変な奴を教えなきゃ左翼じゃないんだよ。流華は言ってたよね。
あれは流華の夢に通じるって。破くだけならあの時出来たけど・・僕が御霊も身体も心も何もなくなって逃げたって
結局流華は探し回るのに時間がかかるって言ってたし結局僕は手遅れになってたと思う。」

「良い判断だ。」

アイツは嬉しそうにした。チョイスじゃないんだな。ちょっとその差が気になる。

「あのさあのさ。お前移動術式とかって使えたっけ?」

「凄く近距離なら・・使えるようになったのも最近ルカのをすごく見てからだし・・
ルカもお前も知らないのは当然だと思う。でも流華なら状況とま情けない姿だけど
僕という情報だけを持っていけば大抵を理解してくれると思って証拠になるすぐ真下に転がって昏睡してた男と一緒に
何回か分けて空間を移動した。担いだのはマンションについてからだよ。ただ一緒に移動したんだ。動けなかったしね。」

へえ?

カッチョイイな・・。

「移動術式を使って移動したという報告をしなかったのは?」

流華が静かに聞く。
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