俺とアイツといとこ殿!
「聞かれてないし。あは ルカと一緒だよ。余計な事を言っても漏洩に繋がる。」

「うむ。それで良い。」

怒ってるわけじゃないのか。

表情が変わりにくいからよくわかんねえな。

こいつも鍛錬してたんだなあ・・

「だが・・やはり軽率であった。」

流華は厳しい目で言う。

「よくやったじゃん。」

俺はなんかフォローしたくなる。

「いや・・いいんだ・・そうだよね。だから言い出しにくかったんだ。
でもルカが言いにくいことを聞いたら言ってくれたから僕も言わなきゃなって。
・・・この度は迷惑をかけまして申し訳ありませんでした。助かりました。有難う存じます。」

途中からマジな声になった。

「違う。」ため息を流華はつく。

「謝らせたいわけじゃないってこと?」

「違う。そういうことではない。軽率だというのは右翼を連れていかなかったことである。お前たち二人いれば状況は変わったろう。」

!!

そうだ・・俺が後悔した部分・・。

「・・・・。」

「それにな。間に合ったから良かったものの・・私はお前を永遠に失ってまで仕事をさせたいわけではないのだ。」

流華・・・・どうして泣くんだ?

そう言いたかったけどまた気づいてないみたいだから俺は目を伏せた。

流華は・・・間に合わなかったらどうしようと心の奥底で「心配」というものをすんごくしてたんだ。

きっとな。

「ご・・ごめんっ流華・・あの・・」

「どうした?」

不思議そうな顔で真珠姫が首を傾げる。

涙は出ているのにお前は悲しいという感情や怒りに任せて何かを振り切ってはいけないんだな・・

俺はため息がでた。

「いや・・どうもしてないけど言ってることは分かったよ。違うって意味だよね。」

アイツはそう取り直したけど「泣いてなどいない」と言われるにきまってるし。

俺で実証済みか・・・。俺ら何してんだろ。

何人殺そうがどんなに凄かろうが俺らの大事ないとこじゃんか。

お役に縛られても空いた時間で俺らのこと先を考えたり鍛錬したりバカみたいにストイックで誰にも誕生日を祝ってもらったことのない女の子。

必要とされながら満たされない日々にうんざりせず押し殺して傷だらけになる不器用な。

「分かったならいい。純ちゃんにも謝っておくようにな。」

「純・・ごめんな・・」
 
俺は心からコイツに謝られたのって初めてじゃないか?

コイツは子供のころ純と俺のことを呼んでた。そんで俺もまた瞬と呼んでいたっけ。

「いや・・いいんだ良くねえけど・・あの時は俺もお前を瀕死にさせて後悔したし・・けどさ。
結果オーライってわけじゃないけど・・もう一応3人今無事だし・・次から・・一緒にやろうぜ。嫌だけど」

「ああ・・そうだね・・・嫌だけどそうしよう・・」

拳をコツンと後ろ手であてあった。

こんなの見せたら流華はビックリするし「それはなんなのだ?術なのか?」とも言いかねない。

男のなんか世界ってあるんだよ。うん。何って意味はないけどさ。

「ま。だけどあれだな人が多くてかなわんな。毎日会議であるよ」

流華の目からはもう涙は出ていなかった。やっぱ透明な後は残ってるけど。

「そうだね僕もややこしいし。」「なにがややこしいんだ?」

「僕はお前の代わりの会議も出てるんだぞ。」

「なんでだよ。俺でるぜ?」「バカだって分かったら流華がマズイだろ。。。」

う!

そういう風に流華を引き合いに出されると・・困るな。

「・・・・・。サンキューです」

よくわからない言葉が出てきた。

「で?何がややこしいんだよ?」

「名前だよ・・」「名前?」

「僕らですらそうじゃないか。一族全員男の長男は皆・・一が最後に付くでしょ。」

「ああ。そうだなあ。確かになあ・・子供の頃はなんだかんだで大人の顔も似てるし子供も似てるし名前も似てるしでややこしかったな」

「瞬一純一修一昇一幸一聡一もう記載ですらややこしいよ・・」

「流華は一ついてねえな・・」「馬鹿!流華は女だろ!」

「すません」思いっきり殴らなくても・・

「女は掟とかシキタリで名前とかあるっけ?」

「花の名前が多いけど決まりってわけじゃないね。花そのものは流華だけだったと思うし・・」

「ああ爺様は一の字ついてねえな・・」

「お爺様は分家の3男だし。長男だけしか付けなくていいんだよ・・」

何も知らぬ・・俺様!

「まあ知らぬでも通る道にあれば知ることになる。それか破ったあと後悔の中で身に焼き付けるかのように・・知るかと・・」

恐ろしいことゆうなよ。変なフォローしなくていいよ流華。

「・・俺もっと勉強します・・・」

「勉強より鍛錬に励むように。」

「はぁい。。。。ってかさ流華。」

「ん?」

「何と契約したんだ?」

「ああ・・・僕の話になってしまって聞きそびれてた。」

アイツはさすがに濃すぎるのか新しいヒレと酒を入れてマッチでボォってしてる。

流華は濃いまま飲んでるけど・・・ヒレ何個いれてんだ?麦茶みたいになってるしw

「闇の国の・・王族と契約をした。そしたら・・」

「契約ってなんかと交換条件なのか?」

「そうなのだ。貴族より上の位になると闇の国では銀の髪になる。自分より目下だとは思ってはいないが周りにそう見られるのは不愉快だそうだ。
それさえ飲めば力を貸してくれると言った。」

「好色貴族め・・」

いやお前・・イライラしてるけど・・見たこともなんでもないだろ。

お前が好色だからってソイツまでそうとは限らんだろうしさ。

「だから血を補わずに戦ったりしてたのか?」

「うむ・・・王族系貴族は力が強いゆえ・・だが暇なのだ。特に何をすることもないし、
どちらかというと遊ぶとか暇を潰すのが仕事みたいなもの。途方もない時間を私たちと違って身が一つで暮らしている。
余興のためなら存分に使っても良いが交わすというのは何かを与え合うということ。借りるだけは成立しない。」

「暇を潰すのが仕事みたいなものなのか・・・それって暇そうだな・・」

「うむ・・・」

「っておおぉい!王族系貴族とか貴族って銀髪って言った?」

「言ったが。」

「じゃあ位が上になれば人型なわけか?」

「ああ・・まあ借りの姿ではあるが。そうだ。」

「借りの??どうゆうこと流華。」アイツも入ってきた。

人型の巨乳のお姫さまでも探したいんだろうか・・。

「簡単なことだ。大きい家に大きければ住むであろ。小さければそこそこに小さい家で済むし本を読んだり食事も綺麗に取れる身軽であるしな。」

んーーー?

ドラゴンみたいなのがいるとして・・・超巨大な城でわんさかしてたら遊ぶってのもムズイってことか?

「なるほどね。人型でうろうろしてるんだ?」

「まあ・・・ウロウロウロウロウロウロしてるな。」

ウロウロ多くね?

「で魔力によって変えられたので契約が切れるか、さらに上のものと契約した際に似たような理由やらで髪がどうのと言われたら変わるだろうが・・
暫くは銀の毛しか生えてこない。私は特に支障はないのだが・・しいて言うと黒の方がよかったな。」

「なんで?流華髪にこだわりがあるのか?」

「いや・ないが目立つであろ?目撃証言は曖昧なほうがいいのだ。」

そういうことか・・。

でもそんななげー髪の女いねえよ・・。
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